フィリピン、セブ島に移住の予定が・・・?ロングステイ実現せず提訴。
フィリピンのセブ島で、リタイア後に、介護サービス付きの長期滞在ができるということで、現地の会社と借地権譲渡契約を結んだ六人が、現地の会社を訴えた、という記事が載っていました。
訴えられたのは、仲介会社「アイ・エス・デイー」(東京)と、その元役員二名。計約四千万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたものです。
原告となった、東京・栃木・神奈川の54〜73歳の男女によると、
テレビ番組や知人の紹介で「アイ・エス・デイー」社を知り、元役員らから「フィリピンの大手デベロッパーが開発した宅地を現地法人が購入し、借地権を販売している。購入者には介護職員を派遣する。住宅を使用しない期間は貸し出すので収入も期待できる」などという説明を受けたそうです。
それを信じて、1999〜2000年にかけ現地法人と契約し、最高で九百万円近くを支払ったのに、その後、現地法人が土地を購入していなかったことが判明したとのこと。
現地法人は、土地の価格交渉がうまくいかずに買えなかったとか、その間の人件費等で資金がなくなった、などといっているそうですが・・・。
にわかには信じられませんね。
日本人は、不動産神話が抜けないのか、海外でも、自分が住むところは持ち家にこだわる方が多いようですが、これまでもお伝えしているとおり、まずは賃貸で、その土地での様子や、暮らしやすさを実感してみるのが一番。
少なくとも3〜6ヶ月、あるいは1〜2年、賃貸で住み替えながら過ごしてみれば、不動産価格の相場や、取引上気をつけることがわかってくるはずです。
外見はとてもすばらしい、ブール付きの家が、ちょっと掃除しないとすぐ泳げなくなってしまい、数日ごとに水を入れ替えなければならなくて、大変だということがわかるかもしれません。
乾季は気持ちよい一軒家が、雨季にはじめじめと湿気がひどく、カビだらけになってしまったり、虫がわいたりして大変かもしれません。
また、季節や時間帯によって、人通りや治安状態がどうなのか、ご近所に住む人はどういう人なのか、うるさくなったりしないのか、など、チェックしておきたいポイントはいくらでもあります。
こうしたことをきちんと考えた上で、快適な住まいを選ぼうと思えば、いきなり物件を購入することがどんなにリスクの大きいことか、お分かりいただけると思います。
今回提訴された方々も、
「団塊の世代が退職時期で、リタイアメントビジネスが活発だが、いいかげんな会社もある。警鐘を鳴らす意味もあって訴えた」
といっておられるそうです。
海外の不動産、特に一軒家は、日本の常識からするととても安いので、つい飛びつきたくなる気持ちはわかります。
しかし、コンドミニアムなどと比べて割安な一軒家には、必ず安いわけがあるのですから、じっくり現地で過ごしながら、その理由に納得した上で、選ぶとよいと思います。
また、海外では、日本語が通じる安心感から、かえって日本人にだまされることが多いそうです。
他人に頼りすぎないで、自分で調べ、自分の目で確かめる、という習慣をつけることは、外国でこれから生活していくうえで、ぜひとも身に着けておきいことです。
年金暮らしになったとき、蓄えのなかからの900万は、かなり大きいものです。
大切な老後資金を、みすみすどぶに捨ててしまうようなことのないように、しっかりとした知識を身につけて、快適なロングステイを送りたいですよね。
